保育園・幼稚園の防犯対策で重要なポイント
保育園・幼稚園の防犯対策には大きく分けて2つのポイントがあります。
一つ目は施設内の防犯対策で、二つ目は園外保育時の防犯対策です。
こちらのページでは、保育園及び幼稚園の防犯対策や防犯訓練等について詳しくご紹介します。
※防犯対策でお困りの福岡県内の保育園・幼稚園様は、当法人までお気軽にお問合せください。
保育園 防犯対策の基礎知識
保育園の防犯対策のポイントは大きく分けて2つになります。
一つ目は施設内の防犯対策です。これは外部からの不審者に対しての侵入抑止、出入りする業者や保護者に対しての入退室の制限です。
二つ目は園外保育(外部での散歩など)時の防犯対策です。これはルートの選定がとても重要です。
事故や事件に巻き込まれないようにする為にどの道路が一番最適かの判断がポイントです。
施設内の防犯対策は主に「機械警備と防犯カメラ」と思われますが、一番重要なことは保育士(園内スタッフ)の防犯意識と防犯対策に関しての知識です。
日頃から実践的な防犯訓練や模擬的な訓練を行う必要があります。外部からの不審者対応訓練も定期的に行う必要があります。
いざというときに保育士(園内スタッフ)が連携してどの様に動き、子どもたちを逃がすか、隠れさせるかの判断を迫られます。
これらはイメージトレーニングも必要ですが実践的な訓練を行わないと被害が拡大します。
その前段階でこの保育園施設は抵抗性が高い(防犯力や防犯対策のレベルが高い)と思わせてターゲットから外される様に考えます。
園外保育ルートの選定は定期的に見直す必要があります。地域や季節によって環境が変わります。
ポイントはルート選定の時に市町村が開示しているハザードマップの活用と警察署の情報である交通事故や不審者情報を把握することも大事です。
もう一つ大事な事は、周辺環境で危険な個所の確認です。危険な個所とは工事現場等が挙げられます。
工事車両が多く行きかい事故に巻き込まれる可能性がある事を知って欲しいと思います。
幼稚園 防犯対策の基礎知識
基本的に幼稚園の防犯対策やリスクコントロールは保育園と同様です。
損害保険会社の統計によると小学校入学後の1年生の交通事故の被害発生が多いのが5・6月と統計データで出ています。
事故を未然に防ぐには、卒園前に児童向けの交通事故対策と防犯対策訓練が必要です。
それに加えて、幼稚園教諭の防犯スキルを上げる事と卒園前に園児の防犯力を上げる訓練(防犯スポーツ教室Ⓡ)、体験型防犯教育を実施することが有効です。
不審者対応訓練は定期的に行い、保護者にも参加を促し、児童と幼稚園、保護者が一体となって防犯対策や安全管理を徹底する必要があります。
保護者のアンケート調査を見ると学びの時間の重要性と園児一人一人に対して丁寧な接し方を重視し、同時に施設内の安全性も重要視しています。
幼稚園の場合は保護者の送り迎えもありますが幼稚園バスの送迎もあります。
昨今の通園バス内での事故を鑑みて、しっかりとした安全マニュアルの作成と役割分担や確認事項の共有の重要性が今後はもっと重視されます。
児童の通園バスの乗り降り時に安全確認マニュアルを活用した指導を徹底することが重要です。
また保護者のお迎えなどにも注意が必要です。予め定められた保護者とその関係者以外の児童の引き渡しは行わないことや入退出管理も重要です。
保育園・幼稚園の防犯訓練実施方法
防犯対策マニュアルや不審者対応訓練等、それぞれの施設で作成していると思いますがそこに大きな落とし穴があります。
それは保育士・幼稚園教諭(スタッフ)が理解し全員が共有して活用しきれていないことです。
私に相談や防犯対策訓練を依頼される施設は概ね保育士や幼稚園教諭の方のみです。
間違いではありませんが、この防犯対策訓練に児童とその保護者を参加させることも信用・信頼関係構築する上で重要なことだと感じます。
この園は子どもの防犯対策訓練や安全対策を真剣に行うことを保護者が参加し、見て理解することが安心安全の証になります。
今後は少子高齢化に伴い幼稚園や保育園が保護者から選ばれる存在になります。
それに働く幼稚園教諭と保育士も、どのようなスキルがあるのかが重要な要素になり付加価値のある幼稚園や保育園以外は選ばれなくなります。
今後は施設も人も選ばれる存在になります。保護者がその園に大切な我が子を通わせたくなる、預けたくなる存在になることです。
防犯対策訓練と施設の防犯設備についても同時に見直しや防犯診断など受ける必要があります。
防犯カメラにも死角があります。それだけではありません。配線や取り付ける位置によっては外されたり、角度を変えられたりカメラの線を切断されることも多く見てきました。
最近の犯罪者は、防犯カメラがあることで侵入や犯罪を諦めない傾向にあります。
信頼のおける防犯設備士や防犯アドバイザーに相談してください。
保育園・幼稚園の防犯対策の課題
子供の防犯対策や子供の防犯に関する指導について多くの質問が寄せられています。
その中で一番多いのが「いつ子供に防犯対策の指導をしたら良いか?」との質問です。
その質問に対する回答は・・
- 保育園や幼稚園の年中さんや年長さんの時期に施設側が行う。
- 親子(保護者主導)で体験型の防犯教室、子供防犯対策教室等に参加する。
ことが一番良いと答えています。
最近では、保育園や幼稚園内の防犯対策については、防犯レベルが上がっている施設が増えています。
しかし、一方では課題(懸念点)もあります。
それは、保育園や幼稚園で働くスタッフの防犯意識の低さと危機管理能力の低さです。
私見ですが、保育士や幼稚園教諭に対しての防犯対策指導や子供の防犯対策について学ぶ機会が殆どないことが原因ではないかと考えています。
可能であれば、学校に在籍中に専門家による実践的な防犯訓練が行われて欲しいと思います。
保育園や幼稚園に於いては、小学校入学前までに防犯対策の指導をお願いしたいと思います。
なぜなら、小学校入学前に学ぶことが出来れば、新1年生の事故の遭遇や不審者に対しての回避力UPに繋がるからです。
防犯対策の指導を行う際は、レクレーション的に遊びの要素を取り入れて防犯訓練を行うと自然に子供たちが「警戒動作と不審者対応力」が身につきます。
子供の特性を生かして体育(身体作り)や遊びの中から自然に身につけるととても良いと思います。
逃げる・隠れる・大きな声を出す・助けを求める・諦めない力を養うのが子供防犯対策で重要な要素になります。
子供防犯教室の実施方法
ここまで、子供の防犯対策の現状と課題などについてご説明してきました。
この項目では、子供防犯教室の実施方法について具体的にご説明したいと思います。
子供防犯教室に実際に参加された保育士・幼稚園教諭・保護者からの相談や質問で多いのが・・
- 子供に防犯対策をどの様に教えていくのが良いか?
- 子供に何を最初に教えて良いか分からない。
などの声です。
子供の防犯対策や安全対策は、頭と耳を使って教えることには限界があります。
子供の特性を生かして体を使い、体験を通しての防犯教育の必要性を感じます。
その為には、年中児・年長児になってから体を使った防犯対策、体験型防犯教育が有効です。
不審者に対しての行動と犯罪者のターゲットにならない警戒動作と逃げ方、隠れ方を具体的に子供に教える事です。
具体的には、ゲーム感覚でレクレーションスポーツの要素を取り入れた子ども防犯教室です。
基本的に、保育園や幼稚園に通う間は保護者や通園バスの利用で行き帰りは守られています。
小学校に入学した時から行動範囲が一気に広がり、個人行動が増える事で事故や事件等に巻き込まれるリスクが高まります。
子供が狙われる時間帯は学校の登下校時です。
通学路での安全対策を保護者が学び、子供と一緒に通学路の防犯診断や安全診断を行うことが有効です。
必ず入学前に子供が通う学校までを保護者と一緒に歩いてみることをおすすめします。
その際には子供110番の家の確認は必須です。
犯罪者の行動を知ることで、犯罪者のターゲットから外れる可能性が高くなります。
犯罪者は、子どもの警戒動作の有無で声を掛けるか判断することがあります。
子供防犯教室を実施する際には、子供達に対して疑似的な防犯対策訓練を行うことも重要です。
例えば、犯罪者の目線になって子供達に対して下記の声掛けをしてみましょう。
- ワンちゃんが逃げてしまったから一緒に探して
- ○○○○の撮影をしているから見に行かない?
- 子供モデルを探しているからモデルになって
などを保育士・幼稚園教諭・保護者が不審者役になって実際に声掛けをしてみましょう。
子供は猫ちゃん好き、ワンちゃん好きです。
そして、不審者はキャラクターやアイドル押し等の情報から子供の心理や良心にも付け込みます。
近年では、スマートフォンが普及しSNS犯罪が増加して小学生から被害が起きています。
子供防犯対策教室では、上記のように具体的な声かけの対応訓練も行います。
運営法人(運営責任者)のご紹介
2002年に防犯設備士の資格を取得して、福岡県内で防犯診断や防犯アドバイス、防犯セミナーを1、000回以上行ってきました。
防犯設備士の資格を取得後に、福岡県警本部生活安全部長委嘱の防犯設備アドバイザーとして活動を開始。
その事をキッカケに、宗像警察署・宗像市・宗像地区防犯協会にて戸建てやマンション・学校施設・保育園や幼稚園等の防犯環境設計事業を推進する為に、防犯アドバイザーの派遣要請を受けました。
その際に、警察署と合同で保育園や幼稚園の防犯対策マニュアルの作成や防犯訓練の実施、実践的訓練、保育園や幼稚園の防犯対策、訓練、保育士や幼稚園教諭向けの防犯指導や子供防犯対策の在り方を細かく指導してきました。
2004年からは、保育士や幼稚園教諭向けに20年間防犯対策の訓練と保育園や幼稚園内外で起きる事件や事故に対しての危機管理や安全対策、防犯対策等細かなアドバイスを行ってきました。
子供を護ることが最優先課題ですが、保育士や幼稚園教諭自身の命を守る防犯対策の一環で護身術指導も行っています。
保育園や幼稚園では、施設の防犯対策・防犯カメラの設置や門の施錠も重要な要素になりますが、一番大切なことは「人」です。
どんなに素晴らしい防犯設備を導入し防犯カメラも設置したとしてもそれを使い活かすのは「人」です。
定期的に、マニュアルを生かした訓練と実践を行う事が事件や事故を未然に防ぐ事に繋がります。
施設に不審者が入ってきたことを想定した訓練も、保育園や幼稚園・小中学校・福祉施設等でも近年依頼を受けて指導しています。
保育園や幼稚園の指導の中では、「不審者が来た」と園内放送を直接的な表現は使わず「隠語」を使用することを推奨しています。
なぜなら、不審者に悟られずになるべく早く行動する為です。
先ずは、保育園や幼稚園など、施設の防犯診断と安全診断を受けてほしいと思っています。
そして、保育士や幼稚園教諭向けには、子供の防犯訓練を兼ねた防犯スポーツ教室Ⓡや体験型防犯教育の導入をご検討ください。
※防犯対策のご相談は、下記のフォームよりお気軽にお問合せください。